【代表者メッセージ】プロジェクトの成功確率は30%

プロジェクトの成功確率は30%

代表の出口です。

今日は、プロジェクトの成功確率についての話です。

私の起業の動機は、「システム開発プロジェクトを失敗しないためにはどうしたら良いか。」の追求でした。
じゃ、失敗って何?=成功って何? の話になります。
目次

誰が言い始めたのか・・・分かりません。。。


IT業界に関わる方ならご存じの方も多い「プロジェクトの成功確率は30%」という、定説があります。
記憶の限り、少なくとも10年以上前から言われています。
どこで、誰が、いつから、言ってきたの分かりません。
というか、特に調べてもないのですが。。。

30%って、なかなか低い確率ですよね。
こんなに低い確率では、顧客は、まともにIT投資の意思決定なんてできなんじゃないかと思ってしまいます。
実際の所はどうなんだろうか、ちょっと考えてみます。

Q(品質)C(コスト)D(納期)で成功の定義

システム開発に限らず、もの作りやサービスの世界ではよくQ(品質)C(コスト)D(納期)という指標が使われます。
成功の定義をQCDが予定通りであることと考えてみます。
この観点で、JUASの調査を見ると、成功確率はもっと低そうです。
※JUAS(日本情報システムユーザー協会) 
  システムを利用するユーザー企業が集まって情報共有、データ分析をして
  より良いIT活用をユーザー企業ができるように活動している団体 


 https://juas.or.jp/cms/media/2021/04/JUAS_IT2021.pdf

私たちは、この21.6%の成功PJTとなること、を目指しています。
システム企画の段階から関わっていれば、0.69%の成功PJTになること、を目指しています。
起業してから、今日まで、一定成功PJTを担えてきたと自負しています。

でも、やはりこんなに低い成功確率では、顧客は、まともにIT投資の意思決定なんてできないのでは。。。

本当の成功の定義はROI(Return On Investment)

QCDの成功の定義は、「何のためにシステム開発をするか」が決まっている後の、もの作りのQCDになります。
経営戦略→ビジネス戦略→ビジネス/システム企画→システム開発 という流れの中の、「システム開発」の部分です。
システム開発が成功しても、ビジネス/システム企画が間違えていれば、ビジネス効果は何も出ません。経営戦略やビジネス戦略が間違えていれば、経営効果は何も出ません。
経営戦略、ビジネス戦略、ビジネス/システム企画が間違えていることが原因で、JUASのアンケート調査の成功確率は低くなっている面もあると思います。

経営戦略、ビジネス戦略、ビジネス/システム企画が正しければ、システム開発のQCDの納期や予算が若干オーバーしても十分に経営効果やビジネス効果は出るでしょう。(納期も予算もオーバーしないことがより良いですが。)
であれば、会社の成長を望む経営者やビジネスユーザーは、IT投資の意思決定を積極的に出来そうですね。

結局、本当の成功の定義は、ROI(Return On Investment)なんだと思います。

私たちは、ROIがあること、またはROIをお客様と一緒に作り込むことが、プロジェクトを失敗させない必須条件であると考えています。

 
出口 義勝(いでぐち よしかつ)
株式会社アプローチ・システムズ 代表取締役
Ideal株式会社 代表取締役
1992年~2000年 株式会社ビジネスブレイン太田昭和にて、会計・経営管理分野のコンサルティング及び大企業向けシステム構築に従事。
2000年~2011年 フューチャーシステムコンサルティング株式会社(現フューチャーアーキテクト)にて、プロジェクトリーダー、会計ソリューショングループ長、ビジネスコンサルティング部門トップ、製造産業事業部の事業部長(執行役員)を歴任。グループ会社の取締役を兼任。
2011年 Ideal株式会社設立 代表取締役に就任。
2017年 株式会社アプローチ・システムズと経営統合。
2021年 株式会社アプローチ・システムズ 代表取締役に就任。
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